
ワイルドベタが飛び出した!水槽の水位は何センチで対策するべきか
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先週、僕の友人のワイルドベタが水槽から飛び出してしまいました。気づいたときには、すでに床の上で動かなくなっていたとか...。
水面から5cmほど(人差し指の第二関節ほどの)スペースを空けていたので、「これだけあれば大丈夫だろう」と思っていたそうです。
さらに迎え入れてから1か月ほど経っていて、すっかり慣れた様子だったのも油断の一因でした。ですが、それでも飛び出してしまったんです。
この出来事をきっかけに僕は、
「なぜ飛び出したのか?」
「どうすれば防げたのか?」
ということを、改めて真剣に考えるようになりました。
このような同じ悲しい経験をしてほしくない。
この記事では、ワイルドベタがなぜ飛び出すのか?その理由と対策、水位の目安について詳しく解説します。
🪶 なぜワイルドベタは飛び出すのか?
まず知っておきたいのは、「飛び出し」は決して珍しいことではないということです。特にワイルドベタは、改良品種のベタよりもずっとジャンプ力が高く、運動能力に優れています。
野生のベタは東南アジアの田んぼや用水路など、浅くてつながった水辺に生息しています。
乾季には水位が下がり、別の水域へ移動するために“ジャンプ”することもあります。つまり、ジャンプは生存本能のひとつなんです。
では、家庭の水槽で
「なぜ飛び出してしまうのか?」
その主な原因は以下のようなものです。
1. 水質や水温の違和感
急な温度変化や水質の変化で落ち着かないとき、逃げるようにジャンプすることがあります。
この場合、ベタ自身が「ここから出たい」と感じているサインです。特にワイルド系は神経質なので、環境変化に敏感です。
2. 活性が高い時間帯(特に夜や朝)
ベタは昼行性ですが、夜間でも水面近くをパトロールする個体がいます。
暗闇の中でちょっとした影や光に反応して飛び出すことも。
3. 好奇心や縄張り意識
隣の水槽に別の個体が見える、鏡に映る、反射光が動く。これらを敵と勘違いして攻撃しようとする行動の延長で跳ねてしまうこともあります。
💧 安全な水位の目安は?
僕のように「5cm(人差し指の第二関節くらまで)空けていれば大丈夫」と思っている方は多いと思います。しかし実際には、5cmでは足りない個体もいます。
ワイルドベタは自分の体長の2〜3倍は軽くジャンプします。そのため、水面から8〜10cm以上は空けておくのが理想です。
また、ただ水位を下げるだけでなく、環境全体を工夫すると効果が高まります。
🌿 飛び出しを防ぐ3つの対策
① フタをする(最も確実)
最も確実な方法はやはりフタをすること。ガラス製でもプラスチックでも構いません。
ただし、ベタは空気中の酸素を直接吸う「ラビリンス器官」を持っているため、完全密閉はNG。通気性のあるフタや、少し隙間を開けておくのがおすすめです。
また、照明とフタの間に少し空気層(3〜5cm)を確保しておくと、酸欠防止にもなります。
② 浮き草を入れる
浮き草(サンショウモ、アマゾンフロッグピットなど)を入れると、水面に“自然のフタ”ができて、ジャンプの勢いを和らげます。
同時に、光をやわらげてリラックス効果もあります。
ベタは水面近くで休むことが多い魚。浮き草があると安心感が増し、無駄に跳ねることが減ります。
③ ブラックウォーターで落ち着かせる
これは僕のおすすめです。
ブラックウォーターとは、マジックリーフや天然素材から出るタンニンによって、水が紅茶のような茶色になった状態のこと。
東南アジアのベタの原生地でもこの水質で生きています。そのため、ブラックウォーターはベタにとって最も自然な環境なんです。
ブラックウォーターの主な効果は次の通りです。
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タンニンによる抗菌・抗真菌作用で病気を防ぐ
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フラボノイドの抗酸化作用でストレスを軽減
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弱酸性の水質により、ベタのヒレや鱗が健康的に保たれる
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視覚刺激をやわらげ、驚きによるジャンプを減らす
つまり、「落ち着かせる+健康維持」の両方を叶える水なんです。飛び出る心配だけでなく、現在ベタの調子がいまいちだな、元気がないなと思っている方には特におすすめです!
🪄 サカタのベタ|ベタ発酵水(タイ式ファームレシピ)
僕が実際に使っているのが、この天然リーフパック。タイの養殖家が昔から使っている素材をベースにしたブラックウォーター生成パックです。
5つの天然素材の力で、ベタを自然な状態に戻します。
原料 | 主な成分 | 効果 |
---|---|---|
・ターミナリア・カタッパの葉 | タンニン | 抗菌・抗炎症、ヒレの傷回復 |
・アカシア・カテチュー樹皮 | 高濃度タンニン | 水を弱酸性に保つ |
・ヤシの雄花 | フィトケミカル | 免疫力・体力維持 |
・マンゴスチンの皮 | 抗菌・抗真菌成分 | 白カビ・尾ぐされ防止 |
・天然岩塩 | ミネラル | 浸透圧調整・ストレス緩和 |
この5つをバランスよく抽出することで、
- 落ち着く
- 健康
- 回復
をすべてカバーします。
水の色は紅茶のような琥珀色で、見た目にも美しいです。
🪞「慣れてきた頃」が一番危ない理由
友人の失敗もそうでしたが、ベタが環境に慣れた頃が一番危険です。
お迎えしてすぐの頃は警戒していて動きが控えめ。しかし1か月もすると、環境にも飼い主にも慣れて動きが活発になります。このタイミングで興奮しやすくなり、給餌中や掃除中にジャンプしてしまうケースが多いんです。
特に、照明の明暗や反射が刺激になることもあるため、落ち着ける環境(水草やブラックウォーター)を整えておくと予防になります。
🚨 飛び出してしまったときの応急処置
もし気づいたときにまだ体が濡れていたら、すぐに水槽へ戻してください。数分以内なら助かることもあります。戻す際は、体についたホコリやゴミをカルキ抜き水で優しく流してあげましょう。
動かなくても、ブラックウォーターの水に戻すことで落ち着きを取り戻すケースもあります。
焦らず静かに様子を見てください。
🌈 まとめ:ベタが安心できる“高さと水”を作ろう
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ワイルドベタはジャンプ力が高く、5cmでは不十分。
→ 理想は8〜10cmの水位スペース+フタ付き。 -
環境に慣れた頃が一番危険。
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浮き草や水草、ブラックウォーターでリラックス効果をプラス。
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ブラックウォーターは驚きやストレスを減らし、飛び出しを防ぐ。
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「サカタのベタ|ベタ発酵水」は、自然な環境を手軽に再現できる。
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