
【ベタのフレアリング】しない・逃げる・やりすぎ?正しいやり方と時間を解説
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ベタが鏡を見て、ヒレを大きく広げて威嚇するあの行動。
その行動は、フレアリングと呼ばれるものです。
フレアリングはただの威嚇ではなく、健康や発色、繁殖に関わる大切な行動なんです。
また、正しく行えば、健康維持にとても良い習慣です。
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ヒレの筋肉が発達して形が整う
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発色が強くなる
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活動的になってストレス解消
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求愛行動(泡巣づくり)が活発に
特に、ブラックウォーター環境でフレアリングを行うと、水質がやわらかく、ヒレも痛みにくいのでおすすめです。
でも、
「うちのベタ、全然フレアリングしない…」
「鏡を見せたら逃げちゃうんだけど?」
「フレアリングってどのくらいやらせればいいの?」
「毎日やった方がいいの?しすぎはダメ?」
など、飼育していると悩むことも多いですよね。
この記事では、フレアリングの意味・やり方・注意点まで、繁殖者目線でわかりやすく解説します。
🪞フレアリングとは?
「フレアリング」とは、英語で“flare=広げる・誇示する”という意味。その名の通り、ベタがヒレやエラぶたを大きく広げて自分を大きく見せる行動を指します。
野生のベタはタイやカンボジアの田んぼ・用水路などで縄張りを持ち、他のオスが近づくとこのフレアリングで追い払います。
つまりフレアリングとは、
『ベタが自分の存在を誇り高く示すコミュニケーション行動。』
怒っているわけではなく、「俺はここにいるぞ」と示す自然な反応なんです。
💪フレアリングをする5つの意味
フレアリングには、実は5つの大切な意味があります。
① 縄張りの主張
鏡や他のオスを“敵”だと認識し、自分の縄張りを守ろうとします。これは自然な防衛本能で、健康な個体ほど積極的に行います。
② 健康チェック
元気なベタはヒレを全開に広げ、体を反らせるように反応します。逆にヒレを閉じたまま反応しない場合は、体調不良のサインかもしれません。
③ 筋肉トレーニング
ヒレの付け根の筋肉を動かすことで、美しいヒレの形を維持できます。いわば「ヒレのストレッチ」。
④ 発色の維持と促進
フレアリング中は血流が良くなり、体色が濃く、メタリックな輝きが増します。特にレッド・ブルー系は効果が顕著です。
⑤ ストレス発散・繁殖準備
全く刺激がない環境では、ベタは退屈してしまいます。軽いフレアリングは“気分転換”になり、繁殖期にはこの行動を経て泡巣を作り始めることもあります。
🪄フレアリングの方法
では、フレアリングはどうやって行うのでしょうか?
安全で自然なやり方は3つあります。
① 鏡を使う方法
ベタの前に小さな鏡を置くだけ。自分の姿を“他のオス”と勘違いしてフレアリングを始めます。
⏱ 時間:1〜2分、1日1〜2回で十分。長時間はヒレ裂けや疲労の原因になるので注意。
② 隣の水槽を使う方法
仕切りを外して隣に別のオスを置くと自然にフレアリングします。見せっぱなしはストレスになるため、普段は仕切りを戻してあげましょう。
③ メスを見せる方法
繁殖期に、小瓶に入れたメスをオスのそばに置くと、オスは興奮してフレアリングを行い、泡巣を作り始めます。ただし、長時間は避けて、短時間+観察重視が鉄則です。
⚠️フレアリングの注意点とコツ
フレアリングをやりすぎると次のような悪影響が出ることがあります。
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ヒレが裂ける
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体力を消耗して食欲が落ちる
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泡巣を作らなくなる(過度な興奮)
-
ストレス性の病気(尾ぐされ病など)
特に、ヒーターなしで水温が低い環境では、ストレスから体調を崩しやすくなります。水温26〜28℃をキープしながら、1〜2分だけの“軽い運動”にとどめましょう。
ベタのフレアリングは、
- 1回1〜2分、1日2回までが目安
- 体調が悪いときは中止(ヒレを閉じている・食欲がない時など)
😥フレアリングをしない・逃げる理由
「うちのベタ、全然フレアリングしない」
「逃げちゃうんだけど…」
そんなときは、次の理由が考えられます。
① 性格が穏やか
ベタにも個体差があります。人懐っこい子もいれば、慎重で臆病な子も。すでに落ち着いていて争う気がないことも多いです。
🩵 対策:無理にやらせる必要なし。元気で食欲があれば問題なし。
② 水槽が広い・隠れ家が多い
水草や浮き草が多い環境では、ベタは「隠れればいい」と判断して逃げます。これ、むしろ自然に近い反応です。
🪵 対策:鏡を見せるときは、ベタが自分を見つけやすい位置に。水流や光の反射を調整するだけで反応することもあります。
基本的に迎え入れて1週間の間は、ベタが警戒をして近寄ってこないことがあります。特に隠れる場所がある場合は、隠れてしまいます。しかし餌をあげているうちに、自然と近寄ってくる場合が多いです。
🌈まとめ
フレアリングとは、ベタがヒレを大きく広げて自分を誇示する行動のことです。本来はオス同士の縄張り争いや求愛行動で見られます。
フレアリングの主な意味は3つあります。
1️⃣ 縄張りを主張する行動
鏡や他のオスを見て「ここは俺の場所だ」と主張している。
2️⃣ ヒレや筋肉のストレッチ効果
体を大きく動かすことでヒレを鍛え、健康を保つ。
3️⃣ ストレス発散・気分転換
単独飼育で刺激が少ないベタにとって、軽い刺激になる。
フレアリングの基本の目安は次の通りです。
頻度 | 時間 | 状態 |
---|---|---|
2日に1回 | 1〜2分 | 健康維持に最適 |
毎日 | 1分以内 | 問題ない(観察目的なら◎) |
5分以上 | ❌ やりすぎ。ストレス増大 |
やりすぎると興奮が続いて体力を消耗したり、ヒレが裂けることもあります。。
このようにフレアリングは、怒っているのではなく、“自分を誇らしく見せている”その瞬間こそ、ベタの本来の姿です。
あなたのベタが鏡の前でヒレを広げるとき、それは元気で誇らしい証拠。
自然な水質と安心できる環境で、その美しいフレアリングを存分に楽しんでください。
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