【ベタの世話がだるい・放置気味の人へ】普段の飼育水にブラックウォーターがおすすめな理由

【ベタの世話がだるい・放置気味の人へ】普段の飼育水にブラックウォーターがおすすめな理由

最近、ベタの世話がちょっとだるい。

餌はあげているけれど、フン取りは毎日できていない。

水換えも「今日やろう」と思っていたのに、気づけば1日、2日と延びてしまう。

ベタを嫌いになったわけではないけれど、仕事や家事が忙しくなって、以前ほど水槽に時間をかけられない。

そんな時期は、ベタを長く飼っていれば誰にでも起こり得ると思います。

だからこそ私は、忙しくなってから特別なケアを追加するのではなく、普段の飼育水そのものをブラックウォーターにしておくという方法をおすすめしています。

ただし、最初に一つだけ大切なことがあります。

ブラックウォーターは、放置しても水が悪くならない魔法の水ではありません。

水換えが必要なくなるわけでも、アンモニアを完全に消してくれるわけでもありません。

それでも、カタッパの葉を使ったブラックウォーターは、ベタを含む魚類で水質、生存、泡巣形成、病原性細菌への抵抗性などが実際に研究されている飼育環境です。

この記事では、「最近ちょっと放置気味」という人ほど、普段からブラックウォーターを使ってほしい理由を研究結果と一緒に分かりやすく解説します。

この記事の結論

忙しくて世話が少し遅れることがある人ほど、「悪くなってから何かを入れる」のではなく、普段からベタに使いやすい飼育環境を作っておくのがおすすめです。私はその選択肢として、カタッパ葉を中心にしたブラックウォーターを使っています。

世話がだるくなると、最初に遅れやすいのは「掃除」と「水換え」

ベタの世話が少し面倒になってきても、餌だけは比較的忘れにくいと思います。

人が近づくと寄ってきますし、餌やり自体は短時間で終わるからです。

一方で後回しになりやすいのが、フンや食べ残しの除去、水換え、水槽内の細かな掃除です。

問題は、こうした作業が遅れると、水槽の中では魚の排せつ物や餌の残りなどがそのまま残ることです。

見た目が透明でも、水質が良いとは限りません。

ベタは空気呼吸できても、アンモニアや亜硝酸と無関係ではない

ベタにはラビリンス器官があり、水面から空気を吸って呼吸できます。

そのため、「ベタは丈夫」「小さい容器でも飼える」と言われることがあります。

しかし、空気呼吸ができることと、水中のアンモニアや亜硝酸の影響を受けないことは別です。

2023年には、ベタ(Betta splendens)そのものを使ってアンモニアと亜硝酸の急性毒性を調べた研究も発表されています。

この研究では、ベタがアンモニアや亜硝酸に対して独自の適応を持つ可能性が示された一方で、高濃度では明確な毒性が確認されています。

「ベタは丈夫だから、水換えが遅れても大丈夫」ではありません。

特に3〜5L程度の小型水槽では水量が少ないため、フンや食べ残しの影響が水量の多い水槽より早く出やすくなります。

だから「放置した後」ではなく「普段の水」を考える

水槽の状態が悪くなってから、「何か入れた方がいいかな」と考えるより、最初から普段の飼育水をどうするか決めておいた方が管理は簡単です。

私はベタを飼う時、普段からブラックウォーターにしていることが多いです。

理由は、カタッパの葉を使った水環境が、単なる見た目の演出ではなく、実際にベタや他の魚で研究されているからです。

また、日本の観賞魚のお店のベタの多くはタイ産のベタです。そしてタイのベタ繁殖家の多くはベタをブラックウォーターで管理しています。

理由① ベタの研究で「水質改善」が報告されている

特に分かりやすいのが、2022年に発表されたベタの8週間飼育試験です。

この研究では、75匹の若いオスのベタを個別飼育し、カタッパ葉抽出液を0、0.125、0.25、0.5、1g/Lの条件で比較しています。

調べられたのは、pH、溶存酸素、濁度、アルカリ度、硬度、総アンモニア態窒素、亜硝酸、硝酸、体色、泡巣形成、血液指標などです。

その結果、研究では水質が有意に改善したと報告されています。

さらに0.25g/Lでは、成長、餌の利用、筋肉、全身組成、血液指標などに一貫した悪影響は確認されず、研究者らは成長期のオスのベタに適した濃度として0.25g/Lを提案しています。

この研究は、「放置した水槽へカタッパ葉を入れれば安全になる」という研究ではありません。

しかし、普段の飼育水へカタッパ葉抽出液を取り入れる理由としては、かなり参考になる研究です。

理由② 泡巣形成にも良い変化が確認されている

同じ研究では、オスのベタが作る泡巣も調べられています。

  • 泡巣を作る頻度:平均1.70倍
  • 泡巣の大きさ:平均1.52倍

という増加が、抽出液濃度との関連として報告されています。

泡巣だけで健康状態のすべてを判断することはできません。

それでも、ベタが本来見せる行動に変化が確認されている点は興味深いです。

理由③ Aeromonas hydrophilaへの抵抗性を調べたベタ研究もある

もう一つ、私がブラックウォーターを普段の環境づくりとしておすすめする理由があります。

それが、Aeromonas hydrophila(エロモナス菌)を使ったベタの研究です。

この研究では、ベタを500ppmのカタッパ葉抽出液へ3日間浸漬し、抽出液を使わない対照群と比較しました。

その後、生き残った魚をさらに分け、Aeromonas hydrophilaを用いた試験を行っています。

その結果、カタッパ葉抽出液へ浸漬した魚では、対照群より生存率が有意に高かったと報告されています。

研究者らは、500ppmのカタッパ葉抽出液について、生存や血液学的指標、Aeromonas hydrophilaへの抵抗性に有益である可能性を示しています。

これは「ブラックウォーターで病気を治療できる」という意味ではありません。

ただ、普段から使う植物素材について、ベタそのものを対象にこうした研究が行われていることは大きな魅力だと思います。

理由④ カタッパ葉の研究はベタだけではない

2024年には、魚類養殖におけるカタッパ葉の利用について、これまでの研究を整理したレビュー論文も発表されています。

そのレビューでは、カタッパ葉抽出物について、水質改善、魚の生存、成長、病原性細菌への作用、体色、免疫応答など幅広い研究結果が整理されています。

もちろん、魚種、抽出方法、濃度、水質条件によって結果は異なります。

それでも、「昔から使われているから」だけではなく、魚類で研究蓄積がある植物素材という点は、カタッパ葉を選ぶ大きな理由です。

普通の透明な水よりブラックウォーターを選ぶ、という考え方

カルキを抜いた透明な水でも、もちろんベタは飼育できます。

ですから、「透明な水は悪い」という話ではありません。

それでも私は、「同じように普段使う水なら、ベタや魚類で研究されているカタッパ葉由来のブラックウォーターを使う」という選択をしています。

特に、仕事が忙しい、毎日のフン取りを忘れることがある、水換え予定日が1〜2日ずれることがある、最近以前ほど水槽に手をかけられない、という人ほど、「問題が起きてから何かを入れる」のではなく、普段の水づくりを最初から決めておく方が楽です。

ただし、ブラックウォーターはアンモニア除去剤ではない

ここはとても重要です。

ブラックウォーターを使っているからといって、水換えをしなくていい、フンを放置していい、餌の食べ残しをそのままにしていい、アンモニアが発生しなくなる、ということではありません。

カタッパ葉抽出液を使った研究で水質改善が報告されていても、それは家庭水槽を無期限に放置できることを意味しません。

ブラックウォーターは、基本管理をしたうえで普段の飼育環境に加えるものとして考えるのが一番分かりやすいです。

最近放置気味の小型水槽なら、まず水換えをする

もしすでに、何日も水換えをしていない、底にフンや食べ残しがたまっている、水が濁っている、臭いが出ている、という状態なら、ブラックウォーターを追加するだけではなく、まず水槽を立て直します。

フンや食べ残しを取り、水換えをする。

そのうえで、新しい飼育水をブラックウォーターにする。

この順番がおすすめです。

3〜5L程度のベタ水槽なら「ベタ発酵水」

最近少し世話が面倒になってきた人に特におすすめしたいのが、サカタのベタ ベタ発酵水です。

カタッパの葉を中心に、植物由来素材を組み合わせたティーバッグ式の商品です。

  1. ティーバッグ1袋に熱湯を注ぐ
  2. 約2時間抽出する
  3. 抽出液を3〜5L程度の飼育水へ使用する

葉を何枚入れるか毎回考えたり、水槽内に大きな葉を残したりする必要がありません。

「水換えの日はベタ発酵水も一緒に作る」というルーティンにしてしまうとかなり楽です。

サカタのベタ|ベタ発酵水

3〜5L程度の小型ベタ水槽に。
普段の飼育水を、カタッパ葉を含む植物由来のブラックウォーターへ。

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20〜30L程度の水槽なら「マジックリーフティーバッグ」

水量が多い水槽やフィルター付き水槽なら、サカタのベタ マジックリーフティーバッグが使いやすいです。

こちらはカタッパ葉100%で、1袋5g。20〜30L程度の水量でブラックウォーターを作りたい時に使いやすい商品です。

サカタのベタ|マジックリーフティーバッグ

20〜30L程度の水槽に。
カタッパ葉100%・1袋5gで、ブラックウォーターを手軽に作れます。

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世話が面倒なら「やることを増やす」のではなく「普段の水を決める」

忙しい時に、「今日は何を入れよう」「何か特別なケアをした方がいいかな」と毎回考えるのは面倒です。

だから私は、水換えをしたら、いつものブラックウォーターに戻す。くらいシンプルにしています。

普段の飼育水を決めてしまえば、毎回迷う必要がありません。

まとめ|放置気味になりやすい人ほど、普段の水づくりをシンプルに

ベタを長く飼っていれば、毎日同じ熱量で世話できない時期もあります。

忙しい日もあります。水換えが1日遅れることもあります。

だからこそ、「悪くなってから特別なことをする」のではなく、「普段どんな水で飼うか」を最初から決めておく。

私はこの考え方をおすすめしています。

カタッパ葉抽出液については、ベタの研究で水質改善、泡巣形成、生存、Aeromonas hydrophilaへの抵抗性などが調べられています。

さらに魚類全体でも、水質、成長、生存、体色、免疫など幅広い研究が積み重ねられています。

ブラックウォーターは水換えの代わりにはなりません。

でも、同じように毎日使う飼育水なら、私はカタッパ葉を中心にしたブラックウォーターを選びます。


参考資料:Malawaほか(2022)Addition of different concentrations of Indian almond (Terminalia catappa) leaf extract to aquarium water resulted in improved water quality and increased bubble nest formation by male Siamese fighting fish (Betta splendens)/Nugrohoほか(2017)Terminalia catappa L. extract improves survival, hematological profile and resistance to Aeromonas hydrophila in Betta sp./Kajimuraほか(2023)Acute toxicity of ammonia and nitrite to Siamese fighting fish (Betta splendens)/Wangほか(2024)Recent advances of Terminalia catappa and its application in fish culture: A review

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