ベタがエロモナス菌に負ける前に。松かさ病・穴あき病・腹水病とブラックウォーターの話

ベタがエロモナス菌に負ける前に。松かさ病・穴あき病・腹水病とブラックウォーターの話

こんにちは、サカタのベタのサカタです。

今回は、ベタの不調や病気でよく名前が出る「エロモナス菌」と、カタッパ葉を使ったブラックウォーターの関係性について、研究報告に基づいてお話しします。

僕がサカタのベタの「ベタ発酵水」で作ったブラックウォーターをおすすめしている理由の一つは、ベタが本格的に調子を崩す前に、水環境を整えておくことが大切だと考えているからです。

特に、

  • 忙しくて水換えが少し遅れてしまった時
  • 餌の食べ残しや糞を取り出す時間がなかった時
  • 導入直後や輸送後でベタが少し落ち着かない時

などは、ベタのコンディションが崩れやすいタイミングだと感じています。

この記事では、Aeromonas hydrophila(エロモナス ハイドロフィア)、いわゆるエロモナス菌の一種と、カタッパ葉抽出液を使ったベタの研究報告を紹介しながら、なぜ僕が「病気になってから」ではなく「病気になる前のコンディションづくり」として、サカタのベタのベタ発酵水を使ってほしいと考えているのかをまとめます。

この記事でわかること
  • エロモナス菌とは何か
  • 松かさ病・穴あき病・腹水病とエロモナス菌の関係
  • カタッパ葉抽出液を使ったベタの研究内容
  • なぜベタ発酵水を「病気になる前の水づくり」としてすすめるのか
  • ベタ発酵水を使ってほしいタイミング

エロモナス菌とは?

Aeromonas hydrophila は、エロモナス属の細菌の一種です。観賞魚や淡水魚の世界では、出血性敗血症、潰瘍、赤斑、ヒレの傷みなどに関係すると言われる魚病細菌として知られています。

ベタ飼育の言葉に置き換えると、松かさ病、穴あき病、腹水病のような症状で「エロモナスが関係している」と言われることがあります。

もちろん、これらの症状は一つの菌だけで決まるものではなく、水質悪化、ストレス、内臓の不調、体力低下など、いろいろな要因が重なって出ることがあります。

ただ、ベタを飼っている人なら分かると思いますが、松かさ病や腹水のような症状は、はっきり出てからでは対応が難しいことがあります。

だからこそ、僕は「病気になってからどうするか」だけではなく、「本格的に調子を崩す前に、水環境を整えておくこと」が大切だと考えています。

水換えが遅れると、なぜベタは不調になりやすいのか

ベタは比較的小さな水槽や容器で飼育されることが多い魚です。水量が少ないと、餌の食べ残し、糞、アンモニア、亜硝酸などの影響を受けやすくなります。仕事や用事が忙しくて水換えが遅れたり、底に溜まった汚れを取り出す時間がなかったりすると、水質が少しずつ悪くなることがあります。

水質が悪くなると、ベタにストレスがかかります。ストレスがかかると、魚の抵抗力が落ちやすくなります。そういう状態で、エロモナス菌のような魚病細菌が問題になりやすくなると考えられます。

つまり、僕が見ているポイントは「エロモナス菌だけ」ではありません。水質悪化、ストレス、抵抗力の低下、そして魚病細菌が問題になりやすい状態。この流れをできるだけ作らないために、普段からベタが落ち着きやすい水環境を整えておきたいということです。

カタッパ葉抽出液とベタの研究報告

ここで紹介したいのが、カタッパ葉抽出液を使ったベタの研究です。この研究では、ベタをカタッパ葉抽出液に浸けたあと、Aeromonas hydrophila に対する反応を調べています。

研究の内容
  • 対象:ベタ属の魚
  • 使用した素材:カタッパ葉抽出液
  • 濃度:500ppm
  • 処理:カタッパ葉抽出液に3日間浸ける
  • その後:Aeromonas hydrophila を注射して反応を見る
  • 見た項目:生存率、血液プロフィール、エロモナス菌への抵抗性

この研究では、普通の水で飼育したベタと、500ppmのカタッパ葉抽出液に3日間浸けたベタを比較しています。その後、それぞれの魚をさらに分けて、注射なし、生理食塩水の注射、Aeromonas hydrophila の注射という条件で、生存率や血液反応を調べています。

結果として、カタッパ葉抽出液に浸けたベタでは、生存率や血液反応に良い変化が見られたと報告されています。

研究では、500ppmのカタッパ葉抽出液が、ベタの生存率、血液プロフィール、Aeromonas hydrophila に対する抵抗性を改善する可能性があるとまとめられています。

僕がこの研究で注目しているのは、カタッパ葉抽出液が「ベタの体の反応」や「エロモナス菌に対する抵抗性」に関係した可能性があるという点です。

これは、ベタ飼育でブラックウォーターを使う意味を考えるうえで、とても興味深い内容だと思っています。

ベタ発酵水との関係

サカタのベタのベタ発酵水は、カタッパの葉を中心に、アカシア・カテチュー樹皮、ヤシの雄花、マンゴスチンの皮、天然塩を組み合わせたブラックウォーター商品です。

研究で使われたものはカタッパ葉抽出液であり、ベタ発酵水とまったく同じものではありません。ベタ発酵水はカタッパ葉だけの商品ではなく、複数の植物素材を組み合わせています。

ただ、カタッパ葉を含む植物由来のブラックウォーターとして、ベタのコンディションづくりに使うという方向性は、研究報告とかなり近いと考えています。だから僕は、ベタ発酵水を「病気になってから使うもの」ではなく、「本格的に調子を崩す前に、水環境を整えるもの」としておすすめしています。

ベタ発酵水の考え方

ベタ発酵水は、エロモナス菌を直接治す薬ではありません。カタッパ葉を含む植物由来のブラックウォーターで、ベタが落ち着きやすく、コンディションを崩しにくい方向へ水環境を整えるための商品として考えています。

3L前後の小型ベタ水槽で使いやすい設計

この研究では、500ppmのカタッパ葉抽出液が使われています。500ppmという濃度は、水1Lあたり約0.5gというイメージです。

サカタのベタのベタ発酵水も、2.5L-3Lくらいの小型ベタ水槽に使うと、カタッパ葉の乾燥葉換算では、この500ppm前後に近い濃度帯になります。もちろん、研究で使われたカタッパ葉抽出液と、ベタ発酵水はまったく同じものではありません。

それでも、カタッパ葉を含むブラックウォーターとして、ベタのコンディションづくりに使いやすい濃さを意識しています。特に小型ベタ水槽では、水量が少ないぶん、水質や環境の変化を受けやすいので、導入直後や水換えが遅れた時などに使いやすいように考えています。

補足ですが、僕も普通の水とブラックウォーターで比較検証をしたことがあります。その時に、松かさ病に関しては、ブラックウォーターの方がなりにくいというのは、思い当たる節があります。

こういうタイミングで使ってほしい

ベタ発酵水は、普段から水を真っ黒にするための商品ではありません。僕が特に使ってほしいと思っているのは、ベタが本格的に調子を崩す前のタイミングです。

ベタ発酵水を使ってほしいタイミング
  • ベタを迎えた直後
  • 輸送後や移動後
  • 水換えが少し遅れてしまった時
  • 餌の食べ残しや糞が気になる時
  • ベタが少し落ち着かない時
  • なんとなく不調かなと感じた時
  • 繁殖前のコンディションづくりをしたい時

こういうタイミングでは、ベタにストレスがかかっていたり、水質が少し悪い方向に傾いていたりすることがあります。そこにカタッパ葉を含むブラックウォーターを使うことで、ベタが落ち着きやすい水環境に整えることを狙っています。

大切なのは、病気が出てから慌てるのではなく、病気になる前に水環境を整えておくことです。松かさ病、穴あき病、腹水病のような症状は、はっきり出てからでは対応が難しいことがあります。だからこそ、普段からコンディションを崩しにくい水づくりを意識することが大切だと思っています。

ブラックウォーターはベタを落ち着かせる水環境づくりにも役立つ

ベタ発酵水の良さは、エロモナス菌に関する研究報告だけではありません。ブラックウォーターにすることで、水が自然な琥珀色になり、光の刺激や水面の反射が少しやわらぎます。

ベタは、強い光や急な環境変化で落ち着かなくなることがあります。特に導入直後や輸送後は、見慣れない環境に置かれるため、いつもより神経質になることがあります。そういう時に、透明な水ではなく、少し落ち着いた色合いのブラックウォーターにしてあげると、ベタが安心しやすい雰囲気を作りやすいと感じています。

もちろん、これも「必ずそうなる」と言い切るものではありません。ただ、僕自身の飼育経験として、カタッパ葉を含むブラックウォーターは、ベタが落ち着きやすい環境づくりにかなり役立つと感じています。

ベタ発酵水は薬ではなく、コンディションづくりのための商品

ここで一番大切なことを整理します。ベタ発酵水は、松かさ病、穴あき病、腹水病を治す薬ではありません。すでに症状が強く出ている場合は、水質改善、隔離、必要に応じた治療など、別の対応が必要になります。

ただ、カタッパ葉抽出液を使ったベタの研究では、Aeromonas hydrophila に対する抵抗性に良い変化が報告されています。だから僕は、カタッパ葉を含むブラックウォーターは、病気になってから治すものではなく、病気になる前のコンディションづくりとして意味があると考えています。

水換えが遅れた時、餌の食べ残しが気になる時、ベタが少し落ち着かない時、導入直後や輸送後など、ベタが弱りやすいタイミングはあります。そういう時に、ベタ発酵水で水環境を整えることは、かなり意味があると思っています。

まとめ:ベタがエロモナス菌に負ける前に、水を整える

Aeromonas hydrophila は、エロモナス菌の一種で、観賞魚の出血性敗血症、潰瘍、赤斑、ヒレの傷みなどに関係すると言われる魚病細菌です。ベタで言えば、松かさ病、穴あき病、腹水病のような症状でエロモナスが関係すると言われることがあります。

カタッパ葉抽出液を使ったベタの研究では、500ppmのカタッパ葉抽出液に3日間浸けたベタで、Aeromonas hydrophila に対する抵抗性や血液反応に良い変化が報告されています。

サカタのベタのベタ発酵水は、この研究とまったく同じものではありません。しかし、カタッパ葉を含む植物由来のブラックウォーターとして、ベタが落ち着きやすく、コンディションを崩しにくい方向へ水環境を整えるために使いやすい商品として考えています。

病気になってから治すのではなく、病気になる前に水を整える。これが、僕がベタ発酵水をおすすめしている理由です。


今回紹介した商品

サカタのベタ ベタ発酵水

カタッパ葉を中心に、アカシア・カテチュー樹皮、ヤシの雄花、マンゴスチンの皮、天然塩を組み合わせたブラックウォーター商品です。ベタが落ち着きやすい水環境を作りたい方、導入直後や水換えが遅れた時など、コンディションづくりに気を遣いたい方におすすめです。

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関連動画

今回の内容は、YouTube動画でも紹介しています。動画で見たい方はこちらをご覧ください。

参考にした研究報告


※本記事は、ベタ発酵水やブラックウォーターが松かさ病、穴あき病、腹水病を治療するという内容ではありません。研究報告と実際の飼育経験をもとに、ベタのコンディションづくり・水環境づくりの一つとして紹介しています。

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